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  • 職場のメンタルヘルスケア 季節のコラム:6月 外国人の方も含めた働きやすい職場づくり

6月 外国人の方も含めた働きやすい職場づくり

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厚生労働省では、毎年6月を「外国人労働者問題啓発月間」と定めています。
外国人労働者の就労状況を見ると、派遣・請負の就労形態での雇用が多く、雇用が不安定な場合や、労働・社会保険関係法令が遵守されていない事例などが見られます。
この状況を受け、現在、政府は一丸となって外国人材の受入れ・共生のための取組みを推進しており、外国人の雇用について、さまざまな対策を実施しています。
厚生労働省では、この月間を通して、事業主団体などの協力のもと、事業主を対象に労働条件などルールに則った外国人の雇用や外国人労働者の雇用維持・再就職援助などについて積極的な周知・啓発活動を行っていきます。

最近は、会社の規模にかかわらず、外国人の方と一緒に働く機会が増えているのではないかと思います。
企業は、人事制度の国際化や伝統的な日本式の働き方の見直しを迫られています。一方、外国人労働者は日本社会への適応や日本的働き方への理解を求められます。
外国人雇用がうまくいくためには、「お互いの違いを認めて、その違いによる不都合を協力して解決し、改善や発展に結びつけていく」という考え方が大切です。この考え方は、外国人雇用に限ったことではないと思います。日本人同士でも考え方や仕事のやり方が異なることもあるでしょう。新人社員や中途社員が入社したことで、新しい風が職場に吹き込まれることもあるでしょう。これからの時代は、新しい課題に向き合う積極性と努力がますます求められていくと思います。

職場の中での他者(相手)との関わり方について、「こころの耳」では、自分と他人との交流パターン(人間関係)に着目することで、人間関係の改善や自律的な生き方・自己実現に役立つ、「eラーニングで学ぶ『15分でわかるはじめての交流分析1 ストローク編』」、「eラーニングで学ぶ『15分でわかるはじめての交流分析2 人生の立場編』」、「eラーニングで学ぶ『15分でわかるはじめての交流分析3 5つの特性編』」、「eラーニングで学ぶ『15分でわかるはじめての交流分析4 エゴグラム編』」を公開しています。交流分析が目指すのは、自律性の確立と自分と他者とのOK-OKな人間関係作りです。交流分析は治療のための心理療法として発展してきましたが、現在では教育、ビジネス、医療、介護、子育てなどで幅広く活用されると共に、職場におけるメンタルヘルス対策、コミュニケーションの活性化としても行われています。eラーニングではクイズも用意していますので、ぜひご活用ください。

外国人労働者の方のメンタルヘルスケアに役立つツールも増えてきています。「こころの耳」では、「eラーニングで学ぶ『15分でわかるセルフケア』」の英語版を作成し、公開しています(「Understanding Self-Care in 15 Minutes」)。
また、ストレスチェックについて、「職業性ストレス簡易調査票」をはじめとした受検案内の文書例や面接指導の勧奨文書例など各種ツールは10か国語に翻訳されています(英語、中国語、ベトナム語、タガログ語、ネパール語、ペルシャ語、ポルトガル語、ミャンマー語、スペイン語、インドネシア語)。翻訳されたツールについての詳細は、こちら(厚生労働省サイト「ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等」の「外国語版の職業性ストレス簡易調査票等」)をご覧ください。
こうしたツールも活用しながら、外国人労働者の方のメンタルヘルスケアにもぜひ取り組んでください。

最後に、外国人労働者の方向けの相談窓口をご紹介します。一つ目は、労働条件などの相談に対応している「外国人労働者向け相談ダイヤル」です。日本国内で就労する外国人労働者にも各種労働法令が適用されます。気になることがあったらまず相談してみることをおすすめします。二つ目は、「よりそいホットライン」です。どんな悩みにも寄り添って、一緒に解決する方法を探してくれます。
どちらの相談先も外国語対応しています。あなたの周りに心配な外国人労働者の方がいたら、ぜひご紹介してみてください。

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